落ちこぼれのこがログ

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はたらいてません

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はたらいてません。前のブログで働いていることを書き、次に書くときには職を失った報告というめちゃくちゃダサいことになりました。死ぬほど体調を崩したりもしましたが、やっと落ち着いてきたので少し書きます。

 

どうにか就活を乗り越えて、新卒として入社して、3ヶ月。奇しくも肩書きはデザイナーになっていた。7月頭に試用期間が終わり、本格的に社会人になるぞ、というときにクビになった。笑ってられる話でも、人様に発表するような話でもない。それでも自分ができる最大のことは書くぐらいなので、残しておく。役に立つような話ではないので悪しからず。

7月頭、いつも通りのクライアントとの打ち合わせ。梅雨と夏の間のジメジメした暑い季節、半袖のサラリーマンが額に汗を浮かべながら、早足に歩いている。僕は夏に向けて買った洗えるスーツジャケットを肩にかけ、事務所に向かう。始業10分前に到着し、会社の車に乗り換えた。うちは小さな会社なので、その日の打ち合わせに参加するのは社長と僕のみだった。適度に会話しながら、目的地を目指し、車は走り出す。エンジンをかけたすぐのクーラーの乾いた匂いと、異様に涼しいクーラーの風を感じ、ジャケットを羽織った。

打ち合わせ場所に到着するまでの約30分。会話の序盤は試用期間の感触や、リモートワークの悩みなどを話した。よくある会話なので僕もそれっぽい返事をする。この時はクビになるとは1ミリも思っていなかった。しかし、雲行きは急に怪しくなっていく。

切り出しは「試用期間で感じたんだけど、こがくんは難しいと思うんだ」だった。僕は、唐突に何の話か分からず思考が止まる。人はあまりにも驚き、ショックを受けると頭がショートするのは本当だった。僕が黙っている間に社長は話し続ける。僕は今までの話を必死に辿り、理解するので一杯一杯であった。こんなに頭に入ってこない話は、居眠りしたあとの授業以来だった。

社長も社長なりに僕のことを思って、長めに話してくれたのだろうが、頭はついてこない。必死につなぎ合わせた内容を要約すると、「人としての足りなさ、仕事への適性のずれがある。別の場所でもっと学んでおいで」そんな内容だった。超簡単に言えば「クビ」の二文字。

こんな時ぐらい、テンパって、慌てふためいて、例え嘘でも否定や熱意を魅せればいいものの、僕はじっと静かに座っていた。掠れた声で「そうですか」「はい」の二言しか放つことができなかった。ここで言い返すような気概も僕には足りていないのだ。社長はきっとこういうところも見ていたのかもしれない。それでも当時の僕は、何かスイッチが切れたような状態だった。

気づけば目的地周辺。もう打ち合わせの話など頭にあるわけがない。着く頃には、身体が汗でベタついていた。クーラーで寒くて羽織ったジャケットのせいだったのだろうか。きっとそうだろう。

到着後、何事もなかったように打ち合わせに参加した。初めて会う方にはいつも通り名刺交換。「この名刺もうすぐゴミ箱なんだけどな」と思いながら、挨拶をする。表情は幸いマスクで隠れていたので、別の方に何か言われることもなく進む。自分でもマスクの下はどんな表情をしていたのか分からない。マスクにここまで感謝したことは多分ない。

打ち合わせが始まり、議事録は取っていたが、頭には何も残っていなかった。そもそも残るわけがない。「いてもいなくても一緒なの、どうこう言える立場にいないの」RADWIMPSの「学芸会」のフレーズがずっと頭で流れていた。こんなにぴったりの場面はおそらくもうない。そんな状態で約2時間、気づけば打ち合わせは終わっていた。気づけば終わることばかりに日である。

その後、社長は別の仕事に行き、僕は最寄りの駅からなんとか自宅へ帰った。予定ではリモートワークであったが、手につくわけがない。身体中、異変ばかりで、頭痛、腹痛、胸の痛み、血便と体調は最悪だった。加えて、胸の真ん中には黒い重い何かがある感覚がずっとした。ストレスで人は壊れてしまうことを嫌というほど実感した。そこから一週間、体調はズタズタだった。新品の洗ったスーツジャケットはクローゼットの奥に眠ってしまった。

 

こんな感じがクビ体験記です。今はだいぶ体調戻り、転職に向けて鋭意活動中です。コロナもあり、会社も厳しい部分があったのでしょう。僕の至らない部分、仕事への適正をしっかり考えて出してくれた結論だと思うので、恨んだり憎んだりはありません。思う部分はいろいろありますが、もうどうにもできないので、次を考えます。次回はクビにならないようにしたいです。

以上です。お仕事ください!!!!!!!!!