ガリレオになりたかった少年
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テレビを偶然つけたら、ガリレオがやっていた。福山雅治さんと柴咲コウさんダブル主演の刑事?ドラマ。僕はあのドラマがめっちゃ好きで、リアタイでも楽しみにしていたことを今でも覚えている。再放送合わせれば10回は観たんじゃないかな。
僕がガリレオを観ていたのは、だいたい小学校6年生。ドラマの影響もあって、その頃の将来の夢は「科学者」だった。ドラマで得た科学知識も結構あって、プラズマとか蜃気楼の話はドラマのおかげと言っても過言ではない。
ガリレオの一番好きなシーンは
内海刑事(柴咲コウ)が湯川先生(福山雅治)に事件の説明をして、最後に「あり得ません!」と言い放った後の、福山雅治の「あり得ない?」から過去の超常現象の話をするシーン。
当時あれがやりたくて堪らなかった。小学生の僕には理屈、理論を並べる感じがかっこよく映ったんだろう。まあ、やったことはないけど。
他には、「実に面白い(メガネくいっ)」とか、湯川先生が閃いて勝確BGMが流れて、数式書きまくるシーンとかも大好きだった。
あの頃は、全然面白くなくても「実に面白い」って言ってた気もするし、訳のわからない数式並べてた気がする。今考えれば、すごく痛々しいが小学生だからしょうがないことにしておく。
それだけ小学生の自分に突き刺さったドラマだった。あのおかげで物理、化学に興味を持てたし、僕が理系に入ったルーツもガリレオだと思う。だからめっちゃ感謝してる。
で、今。中学、高校と勉強してきて理系大学生になって、研究室に入った。当時はわからなかったsin,cos,tanだってわかるし、Σの使い方だってわかる。本当の大学の研究室がどんなのかも10年越しぐらいでやっと知った。
そんな状態になってから改めて、ガリレオを観た。何回も観まくったおかげか、事件のネタは今でもほとんど覚えていた。事件のために湯川先生がやる実験も、化学事象も。母親に熱く語ったら、「なんでまだ覚えてんの気持ち悪い」と言われてしまったが気にしない。
ただ、ネタを知って観ていたガキのころの自分とは少し違った。ネタとなる化学事象を知っているではなくて、理解しているようになった。それに湯川先生のひたすら数式を書くシーンも、「全然関係ない式書いてるじゃん」と気づいてしまった。それだけ僕は10年で勉強したらしい。
ドラマの内容に感銘を受けたとか、人生の見方が変わりました みたいな大層なことではないが、自分の10年間を改めて感じた。「10年間でやっとここまでガリレオに近づいたんだな」って。意外と自分の軸として、ガリレオになりたいってのは10年間あり続けたのかもしれない。
でも、今はもうガリレオになりたいとは思わない。むしろ理系の道から離れたいとさえ思っている。10年で真逆のことを言うようになりました。 人間変わっていくものです。
ってことで、全く違う方向に進み始めた記念として、改めてガリレオに感謝して終わろうと思う。過去の自分を認める意味でも。
「ガリレオさんありがとうございました。おかげで勉強、頑張れたみたいです。」
以上、自己肯定感を高めるための文章でした。読んでくれた方、お付き合いいただき感謝します。意外と過去の自分って頑張ってるみたいなので、良ければ読んでる方も自分を褒めてあげてください。 自己肯定感高めましょう。
それでは。